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今回は、パフューマーの植田佳治さんに『香り』についてお聞きしました。香り選び、香りの使い方で大事なことは、自分のイメージづくり、相手に印象を与えるために、TPOに気を配り、アクセントをつけてみてください。
植田 佳治(ウエダ ヨシハル)

1948年生まれ
フランス調香師会 会員
フランス香料会社ルール・ベルトラン・デュポンのグラス研究所で調香の基礎を学ぶ。その後、外資系香料会社を中心に25年あまり,第一線のパヒューマーとして活躍し現在にいたる。独立し、「フレグランスハウス」を主宰し、アロマをはじめとして介護福祉、日用品、ペット用品など、多彩なフレグランス製品の企画、開発に携わる。また、文化服装学院のオープンカレッジ「フレグランス講座」講師を勤め、一般の消費者にもフレグランスを解りやすく、楽しんでもらう講座が好評である。

まず、はじめにパヒューマー(調香師)とはどんな職業ですか?

一言でいうと「香りの芸術家」です。香料には、天然香料と合成香料があります。香りの種類は、世界で天然香料が200種類あまり、合成香料で5,000種類あまりが存在します。現在使用されている香料は、あわせて2,000〜3,000種類くらいですが、これらの香りの原料を用いてフレグランスの香り(香粧品香料)を調香し、目的にあった香りを創り出す専門家をパヒューマーと呼んでいます。これに対し、食品に用いられる香料(フレーバー)を作る専門家をフレーバーリストと呼呼びます。

フレグランスというと、すぐに香水の調香を思いがちですけど・・・。

パフューマーは、皆さんのさまざまな暮らしのシーンを演出します。朝起きて「化粧品」を使う、出掛けるときには、「香水」「コロン」をたしなむ、家庭では「石鹸、洗剤」「入浴剤」「芳香剤」、最近は介護のためのなどなど…。今はいろいろな演出が求められています。作曲家が音を組み合わせてシンフォニーを創る、画家が絵の具をあわせて絵に仕上げることと同じではないでしょうか。

パヒューマーとして、活躍されている方はどのぐらい、いらっしゃるのですか?植田さんのパフューマー歴は?

ほとんどが香料会社に所属しています。そうですね、国内で200名足らずくらいですか。私は外資系の香料会社に25年勤めた後、新しい演出を求めて、フリーランスのパフューマーとして、現在にいたっています。

パヒュマーになったきっかけはなんですか?

はじめからパフューマーになろうと思いませんでした。学生時代に化学を専攻したこと、フランス絵画が好きでフランス語を勉強して、大学を卒業してフランスに1年間遊学しました。帰国したら、大学の香料会社に勤める先輩から誘われたんです。

植田さんはたまたまですね?

そうですね。(笑)

ところでパフューマーは資格があるのですか?

パフューマーになるための公的資格制度はありません。香りを創ってどれだけ実績がもてたのかで、パフューマーの資格が与えられます。パフューマーと呼ばれるまで10年から15年かかりますかね。本場フランスでは、パフューマーは、いわば一種のギルド社会の中で確立していますので、世襲制も見うけられます。

ほう、お聞きしているとパフューマーとは選ばれし者のように思えますが、嗅覚の優れるとか天性のものがないといけませんか?

いいえ、よく言われるのですが、鼻の効きがよいだけではなれません。「記憶力」「香りの審美鼻」「クリエーション力」の3要素の総合的な力が必要です。

「記憶力」と「クリエーション力」…?

そうです。例えば、皆さんがよくご存知の「シャネルの5番」のイメージは「北欧の白夜を花にたとえたイメージ」で創ったものなのです。「クリエーション力」とは様々なイメージを創りあげていくことなのです。「記憶力」とは、いろいろな香りを創る中で、あらゆる可能性を探るため、鍛錬して身につけていく必要があります。

どのぐらい鍛えるものですか?

植田:今はそんなことはありませんが、昔は熱中するあまり“嗅ぎ解る”ようとして鼻血を出したこともありました。(笑)

植田さんが創りだす香りで特に得意な香りはなんでしょう?どんな製品を手がけてきましたか?

自分はオールラウンダーであると密かに誇っていますが、最近は何か特化していないと受け入れられない風潮がありますので(笑)、そうですね、グリーンノートの応用が得意です。グリーンフローラル・ブーケなどです。よく知られているところでは、フレグランスの場合でいいますと、70年代の始めごろから90年代にかけて、フローラルブーケのあとに、グリーンアクセントの香りが一大ブームになりましたね。あのはしりの頃、ナチュラルグリーンイメージの香料を創っていました。

香りを通して伝えたい事は?

香料は古代の時代から生活に密着したものでした。パフュームは英語ですが、ラテン語のPer(〜を通して)fumum(けむり)が語源です。つまり、古代人が神を信仰するため、危険を知らせるなどに用いられました。現代は、ストレスを緩和するために香りを通してリラックスする、よい香りから気持ち、行動を快活にする役割などに変わってきたわけですね。私は「生活を豊かにする、楽しむ」こと「60cmの隔たりのコミュニケーションを高める」「香りのもつアロマテラピーの機能を活かす」ことを常に心がけています。

 

香りを日常生活にどのように取り入れたらいいかおしえてください。

自分にあった香りの取り入れ方を見つけることが重要だと思います。たとえば、身だしなみ(エチケット)としてのオーデコロンや香水といったフレグランスの使用とか、また自分目的でアロマテラピーを生活に生かしていくとか、人それぞれに合った楽しみ方があると思います。香りといったおしゃれに気を配る人は気持ちをいつまでも若々しく保つことができますし、また、アロマテラピーにおいては精神的な健康も含めて、自分の健康のコントロールに役立ちますから、香りで生活にアクセントをつけることを心がけてください。その場の雰囲気を壊さないように、周囲の人に気を配りながら利用されるといいと思います。

今後、植田さんが香りの創造で取り組むことはなんでしょうか?

「日本のにおいの意識、日本人の香り」を常に意識しています。日本を知ることは世界の空気を知ることでもあります。例えば、香料についていえば、欧米人の場合、体臭と混ざり合うことを前提に創られています。日本人はいままで食習慣が穀物系で、清潔好きですから、香りが直接反映することになります。ですから欧米で流行った香料だからといって、同じ処方量を使用すると、香りが強すぎて敬遠される場合がありますよね。日本の文化として香りを追求していきたいと考えます。

今回「最香アロマコレクション」としてプロデュース、創作をなさっていますが、コンセプトや苦労話などをお聞かせ下さい。

これまでに数多くのブランドのアロマが市場に出ていますので、それらとどのように差別を図るかという点にもっとも苦慮しました。きっかけは弊社のフレグランススクールの受講生から、教材の精油の香りが自分がいままで嗅いだアロマの精油と違って断然素晴らしかったという声でした。いい香りほどリラックスできたりしますから、アロマの精油は最香をコンセプトにしようと決めたのです。
オレンジ油一つとっても十数種類もありますから、精油の香り選びはパヒュマーの経験が活かせました。

素晴らしいお話をありがとうございました。

植田佳治氏が25年のキャリアを基に、日本人の体質にあうアロマ、日本の環境や生活スタイルにあうアロマを提案します。プロの鋭い鼻で世界中から選びぬいたアロマと、特別ブレンドの数々。質が違う。香りが違う。最香アロマ。
こちらのアロマは、アロマ・サプリのセレクトショップ「内面からの美サプリ」で購入が可能です。
 
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